2019年度以降も太陽光発電事業は儲かるのか?安い売電単価での事業性を徹底検証!!

安い売電単価でも太陽光発電事業は成り立つのか?今後の太陽光発電事業性について

2012年7月に始まった太陽光発電事業は多くの方が興味を持ち、賛否両論を巻き起こしながらたくさんの太陽光発電所が建設されました。

 

住宅用以外の10kW以上の太陽光発電所は、制度が始まってから実に518,260件、容量としては3350.8万kWととんでもない容量になります。

※参照元平成30年10月17日経済産業省発表資料

 

これだけの数の発電所が建設された理由はいろいろあると思いますが、一番の理由として、他の様々な投資に比べて、安定して儲けが大きいということは誰もが納得できることだと思います。

 

しかし、2012年度にスタートしたときは40円/kWだった売電単価は年々下がってきており、6年後の2018年にはとうとう半額以下になってしまいました。

 

売電単価を決めるための法律である固定価格買取制度は、もともと2020年3月までは継続すると決まっていましたので、2019年度もおそらく売電単価は下がるといわれており、その金額は16円や15円といわれています。

 

本コラムでは売電単価がどんどん安くなってきている今からでも太陽光発電事業はまだ儲かるのか?をいろいろな角度から考えていきたいと思います。

 

2018年度太陽光発電事業は儲かったのか?

まず考えないといけないのは、今後太陽光発電が儲かるのか?というよりは『2018年度の太陽光発電はどうだったのか』だと思います。

18円が儲からなければ売電単価がさらに下がればもうかりはしませんので・・・

 

この点に関しては結論から記載していきたいと思います。

 

2018年度売電単価18円でも太陽光発電事業は儲かるといえました!

 

儲かる基準が人それぞれなので一概に言えないところはあるのですが、投資の儲かる基準値である利回りで考えると、高い売電単価と比べても見劣りしないほどの利回りを確保することができています。

※各会社によって異なると思いますが、土地無しで10.5-11%程度、土地持ちの方で13%程度

 

売電単価が下がっているため、売電に対する収入は間違いなく下がりますが、

設置コストが大きく下がった

各機器の性能が高くなった

発電量を高くするための過積載に関する考え方が確立された

など、様々な点で事業者にメリットがありました。その為、儲かると言えるのではと考えられます。

※売電単価はもともと設備コストに対して決められるというのもありますが・・・

 

結果、売電単価が当初の半分以下だったとしても十分儲かる仕組みになっていました。
※18円案件の具体的な数字を確認したい場合は下記ご覧ください。

18円案件

2019年度の単価での試算

それでは2019年度になった場合はどうなるのかを考えていきます。

※売電単価は15円になったとして考えていきたいと思います

 

まず知って頂きたいのは、売電単価が1円下がると収入はどうなるのかです。

現状弊社ではパネル容量の最大値を109.5kWでパワコン容量を49.5kWとしています。

過積載率で考えると221%となります。

 

この発電所の場合、地域によって発電量は異なりますが、平均すると年間約110,000kW程度になります。

1円売電単価が安くなると、年間110,000円収入は安くなります。

3円番田単価が下がると330,000円収入は下がり、
10年間で3,300,000円、
20年間で6,600,000円収入が少なくなります。

たった3円でもここまで大きく金額が下がってしまいます。

 

発電量を増やさないと収入は増えませんが、現在のシステム設計109.5kW以上の設置を行うメリットはあまりないと考えています。

したがって、発電量を増やして売電収入を増やすことは難しいです。

 

そのため、利回り率を上げるためには設置コストを下げることが必要になります。


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太陽光発電所建設に伴う費用について

太陽光発電所を建設するために必要な費用は下記の通りです。

建設に必要な費用と下げやすさ

① 発電所機器費用 ★★★
② 発電所建設費用 
③ 土地費用 ★★~★★★ ※土地をお持ちでない方のみ
④ 電力会社への負担金 
⑤ その他諸経費等 

来年度になることで、費用を下げることが可能かどうかについて考えていきたいと思います。

 

①発電所機器費用(費用の下げやすさ:★★★

 

発電所機器費用はモジュールやパワコン・架台など太陽光発電所を構成する機器です。

売電単価が下がるにつれて金額が一番下がるのはこれらの設備だと考えらます。

 

実際に2012年の時から考えるとパネル金額は3分の1程度の価格になっています。

 

パネルメーカーも急速に広がった市場が急速に集苦笑していることに焦りと感じており、どのメーカーも生き残りのために激しい価格競争が起こっています。

 

安ければどこでもいいというわけではありませんが、太陽光発電所建設の中で一番大きなウェイトを占めているのがモジュール費用になります。

モジュール費用を下げることが、最も利益率を向上させるうえで効果的と言えます。

 

パワコン・架台に関してはモジュールほどの大きな値下げはありませんが、年々緩やかに下がってきています。

※架台は原材料・為替の関係で稀に高くなることもあります

 

発電所機器には他にも遠隔監視装置やPVケーブルなどもありますが、あまり大きな金額差にはなりません。

 

利回りを高くするためにはまず発電設備費用を見直すことが重要と言えます。

 

②発電所建設費用(費用の下げやすさ:

 

建設費用は実は下げるだけであれば非常に簡単です。

というのも安く設置を行ってくれる会社が増えているからです。

 

ただし、安いから良いというのが設置工事には全く当てはまらず、設備費用はできるだけ下げたほうがいいですが、

工事費用は正直あまりケチらないほうが良いと考えています。

 

工事をしっかりと行えば回避できる太陽光発電トラブルが非常に多いからです。

 

やはり安いところに依頼すると、安いなりの工事になってしまいます。

後々、金額を下げた以上の費用が掛かってしまったり、場合によっては本来得られるべき発電量が得られない等も起こり得ます。

 

特に周りに建物等があったり、土地が狭くて影の影響を受ける可能性があるところは要注意です。

 

影の影響は電気工事の方法によって減らすこともできるからです。

工事費用は安くするよりかは適切な費用で対応してもらうのが一番だと考えます。

 

③土地費用(費用の下げやすさ:★★~★★★

 

土地をお持ちでない方は太陽光発電所建設するための土地を探さなければいけません。土地は自分で探すこともできますが、弊社のような業者から購入することもできます。

 

正直なところ、安い売電単価で十分な収益を出していくためには、この土地金額をどれだけ抑えることができるかが重要になると思います。

 

太陽光発電所用地として大々的に多くの業者が土地を探した結果、土地の価格が本来の価値とはかけ離れていることが多くあります。

 

一度でもどこかの会社で高い金額の土地価格を提示されてしまうと、その価格で売れるものだと地権者様が認識してしまい、売電単価に見合った金額で購入できないことが多々あります。

 

例ですが、3年ほど前の売電単価24円の時に、業者が坪13,000円程度で買いに来たのでそれ以下であれば売らないと仰る方も多いです。

 

土地価格は発電量に対して考えることが重要です。

坪単価いくらというよりも年間発電量がいくらで、年間の売電収入がどれぐらい得られるのか?から考えることをお勧めします。

 

例えば110,000kW程度の年間発電量を確保できる土地は、大きさで言うと350-450坪程度になります。

※周りに全く影がないことが重要です

 

11万kWの発電を行うと年間の売電収入178万円ほどになります。

電力会社によって考え方は変わるのですが、出力性がない地域で年間売電収入の90%まで、出力制御のあるところだと年間売電収入の80%までに土地費用を押さえないと今までと同じ利回りを確保することは難しいと思います。

 

太陽光発電所を行うために一番難しいのがこの土地探しになってきているといっても過言ではなく、逆位に言うと太陽光発電所に向いている土地が安く手に入ればほとんどの場合に高い利回りが確保できます。

 

④電力会社の負担金(費用の下げやすさ:

 

電力会社の負担金は、発電所と電線をつなぐ工事を電力会社に行ってもらう際に必要な金額になります。

 

負担金の金額は、発電所設置する場所と近くの電柱の位置から算出します。確定した金額は支払わなければ売電事業を行うことはできず、値引きなどの交渉も一切受け付けてくれません。

 

そのため、電力負担金の値引きを行うことは一切できないと考えます。

 

負担金はその時の状況によって費用が変わります。

その為、連系時期を変えることによって金額が下がることもあります。

 

狙って安い負担金にすることは難しいため、費用はほとんど下がることはないといえます。

 

⑤そのほか諸経費(費用の下げやすさ:

 

その他の諸経費とは、【土地の登記費用・農地であれば農転費用・測量費用】など太陽光発電所の建設とは直接かかわらない部分になります。

 

太陽光発電事業のような新しいものは、昔からある程度の相場が決まっているものが多いため、コストは下がりにくいです。

 

登記費用や農転費用は意外と見落とされがちですが、絶対に必要な費用かつコストを下げることも難しいためきちんと計算しておかないと利益を圧迫してしまいます。

 

登記費用や農転費用以外にも、申請費用などが必要になる場合もありますので業者などにきちんと確認するようにしましょう。


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具体的な目標金額に関して

ここまでコストを下げることをいろいろと記載してきましたが、実際にどれくらいの費用を目指せばいいのでしょうか?

 

利回りを11%程度とした場合で計算していきたいと思います。

POINT

設置容量:109.5kW

年間発電量:110,000kW

年間売電収入:1,782,000円(税込み)

目標利回り:11%

    

発電所総額:16,200,000円(税込み)

【内訳】

発電所機器費用:10,000,000円

発電所建設費用:4,000,000円

土地費用:1,200,000円

電力会社への負担金:800,000円

その他諸経費等:200,000円

上記の金額になると機器費用と建設コストが正直ギリギリとなるため、土地費用をもう少し下げる必要があります。

ただし、土地費用もかなり安めの土地であり、金額を下げるのは難しいと思います。

となると、この数字だと11%利回りは難しいといえます。

 

上記表は年間発電量を概算で出したため、きちんと計算する必要がります。

 

例えば三重県の津市でシミュレーションを取ったところ、年間予定発電量が118973kWになります。

上記の場合、年間の売電収入は1,972,362円なります。

目標利回りを11%とした場合発電所総額は約1790万円(税込み)になります。

 

この目標数値であれば15円の売電単価でも十分に目標数値の確保は可能です。

 

発電所機器費用:10,700,000円
発電所建設費用:4,500,000円
土地費用:1,500,000円
電力会社への負担金:1,000,000円
その他諸経費等:200,000円

上記のような価格であれば、十分余裕をもって目標数値の達成が可能だと思います。


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2019年度以降の売電単価について

ここまでは来年度の売電単価と思われる15円で整理をさせていただきました。

参考になるか分かりませんが、2020年度以降についても弊社なりの考えを記載していきたいと思います。

 

15円やそれよりも安い金額になる場合は、固定価格買取制度の期間である20年間で考えるよりも、もっと先の30年40年で太陽光発電事業を考えることでメリットが増える場合があります。

 

太陽光発電事業は、固定価格買取期間の20年間が終わることで終わりと考えている方も多いのですが、20年経ったら一切売電できないのではなく、確定している売電単価が変わるだけで売電は可能という考え方が増えています。

 

事実、10kW未満の余剰電力の買取期間の終了を目前として、各電力会社が終了した後も単価は下がるものの電力の買取は行うと発表しています。

 

10kW以上の全量の太陽光発電が同じように必ずなるというわけではありませんが、おそらく同じように買取は行ってくれるものだと考えられています。

 

ただし、金額はその時の市場価格に合わせると思いますので、8円とか9円とかになる可能性があると思われます。

 

仮に8円で購入してくれたとして、設備が少し劣化して100,000kWしか発電しなくなっていたとしても8円だと年間800,000円の収入になります。

 

壊れてしまうと修繕費用を考える必要がありますが、償却はすでに終わっている可能性が圧倒的に高いため、30年40年のスパンで考えると15円以下の売電単価になったとして十分なメリットがあると考える方も増えてきます。


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新電力会社への売電も可能

新電力会社にも、売電する事は可能です。

固定価格買取制度終了後は、新電力会社が積極的に太陽光発電所で発電した電気を電力会社よりも高いkW単価で買取してくれる可能性が高いと考えています。

これは数年前には固定価格買取制度の金額で売却が可能だったのですが、色々と問題があり、固定価格買取制度が伴うものに関しては現在禁止されています。

 

期間が切れた余剰を積極的に買う新電力会社が、最近ニュースで良く見るようになっているので、おそらく同じように売電が可能と思われます。

 

売電単価が15円よりも安くなると、現在の計算上どうしても利回りは下がってくると思います。

ただ、利回りが低くなっても20年以上の長い期間で考えることができれば、最終手元に残る金額は投資に対して大きくなりますので検討に値すると思います。

 

まとめ

弊社は販売会社という立ち位置のため、コラムを読んでいただいた方には売電単価が下がって事業性が悪くなったとしても、販売会社なのでよくアピールするだろうと考えられる方もおられるかもしれません。

 

確かに販売会社である以上、多くの方に買ってもらいたいとは思っています。

ただ、メリットがないものを嘘ついてまで買ってもらう必要はないと思っていますので本コラムを読んでいただき、不明点や疑問点がございましたらどんなことでもお気軽にお問合せください。

 

ご説明できることはすべてご説明をさせていただき、皆様でメリットがまだあるのかないのかを検討していただければと思います。

 

発電量を増やすなどの売電収入を増やす方法は難しく、設備費用や建設費用を下げる必要があります。

 

下げることができる部分と下げることが困難な部分を明確にして価格をまとめることができれば15円の売電単価になったとしても、今までとあまり変わりの無い利回りを確保することが可能になります。
太陽光発電事業をご検討の方はお気軽にどんどんお問合せいただければ幸いです。

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