台風で太陽光パネルが飛ばされたときの対処

台風で太陽光パネルが飛ばされたときの対処

超大型の台風21号の被害が各地に出ています。

本件に限らず、野立ての太陽光発電所では台風や突風でパネルが飛ばされてしまうことはどうしても起こります。台風が上陸するのは年に数回程度ですが、20年間という期間でみれば決してそのリスクは無視できません。

 

中には、格安で設置するために基礎工程を省略していたり、架台の間隔が広かったりといった過度な省コスト化のせいで本来耐えられる筈の風圧に耐えられずに飛んでしまった事例も多く見受けられます。

 

じつは架台なども安くしようと思えばもっと安くできるのですが、コストカットをするとそのぶん耐久性も下がってしまいます。初期投資が回収に大きく関係するからといって、むやみに安くしてしまうと、この度の台風のように損害を被ってしまう場合がありますのでコストとクオリティのバランスにはご注意ください。

 

また、動産保険では発電設備そのものの補償しかされません。飛ばされたパネルが近隣に被害を及ぼすことも考えられますので、太陽光発電設備の耐久性はとても重要になります。

 

本記事では、台風や突風によってパネルが飛ばされてしまった際の対処法や台風による被害のパターンなどについて解説します。
太陽光発電所の自然災害による被害の修復では、ほとんどの場合保険や保証を適用することとなります。
その際、太陽光発電所を施行した会社はもちろん、連絡がつかない場合などは別の会社に、保険や保証を使用して修理・修復を依頼することもできます。

 

下記では、どの会社が行う保険に加入しているかを分けて、災害時の対応方法について説明します。

0.発電設備の損害を把握する

いずれの場合も破損・紛失した発電所の部材を確認することから始まります。状況が収まり次第、周囲の安全にはじゅうぶん注意しながら確認しましょう。

0-1.壊れた発電設備の危険性

太陽光パネルは日光を受けることで発電していおり、壊れているように見えても発電を続けていて感電するおそれがあるため、じゅうぶんな注意が必用です。作業を行う際は、ゴム手袋を装着するなどして安全性を確保し、シートで包むなどしてモジュールの感電防止措置を取りましょう。
また発電所に破損が認められる場合、停止しましょう。

 

・低圧発電所の場合
主幹ブレーカ→パワコン→集電箱→接続箱→アレイの順にブレーカを落とします。

 

・高圧発電所の場合
主幹ブレーカーの代わりに電力系統からの受変電設備(キュービクル)を停止します。

 

その後の流れは低圧同様です。

0-2.壊れたパネルの回収と廃棄処分

回収可能な場合は回収業者を手配して回収し、廃棄処分することになります。
じつはパネルの廃棄処分に関しては2017年10月現在、明確なガイドラインが一般的に確率されていません。
現状では壊れたパネルの改修は販売業者へ相談し、引き取ってもらうのが一番手っ取り早い方法となります。

1.発電設備メーカーの動産保険または自然災害補償に加入している場合

例:ネクストエナジー

 

まずは破損・紛失した部材をメーカーへ発注しすることとなります。
その際にメーカーから「事故報告書」という書類が発行されます。
部材が届き次第修復工事に入ることとなりますが、並行して事故報告書を記入し、返送します。
また修復工事で発生した費用をいったん支払い、請求書をメーカーへ送付します。

 

・事故報告書
・工事などで発生した費用の請求書

 

上記2点をメーカーが確認したのち、保険会社が審査し、返金処理が行われることとなります。
返金までの期間は2~3ヶ月を要することもありますので、予めご注意ください。
既に施行した業者が倒産していたとしても、メーカーが存続していればメーカー保証を適用することができます。

 

ネクストエナジー社が提供している自然災害補償には
・モジュール
・パワコン
・接続箱
・架台
・表示器
・付属品や付属の配線
が自然災害補償に含まれます。

 

しかし、ネクストエナジー社からモジュールを購入していることが要件となりますので注意が必用です。部材そのものがネクストエナジー社製か否かは問われません。

2.クレジットカード会社の動産保険に入っている場合

例:アプラス その他:オリコなど

 

発行されている動産保険の被保険者証を確認します。
保険の適用についてはクレジットカード会社ではなく、保険会社へ直接連絡し、保険を適用します。
こちらの場合も、破損・紛失を確認したうえで発注する流れとなりますが、実際に動かれる前に、どの程度が保険適用の範囲なのかを予めご確認ください。
アプラスには太陽光発電に適したソーラーローンがあり、その中に10年の自然災害補償が組み込まれています。

3.自然災害保険に入っている場合

例:三井住友海上 その他:東京海上日動など

 

保険会社へ連絡を取り、まずは事故の連絡をすることになります。
災害であっても保険事故なので「事故」という言い方になります。
その後、支払い担当者から折り返し連絡があるので、保険の適用範囲や手続きを相談することとなります。

 

おおまかではありますが、以上が自然災害で太陽光発電所が被害を受けた場合の対応となります。
詳細につきましては、それぞれ加入しておられる保険・補償によって流れが変わる場合もありますのでご注意ください。

4.台風被害の代表的なパターン

4-1.パネルが飛ばされる

風圧によってパネルが剥がされて飛ばされるのは最も想定しやすい被害ではないでしょうか。
剥がれて飛ばされたパネルが近隣の人や物に当たるなどしてでた被害は自然災害補償の適用外となっています。

 

対策:信頼できる業者に取付を行ってもらう。
過去には施工業者の過失によって本来取り付けられているはずの金具が装着されておらず、全てのパネルが飛んでしまったという事例もあります。施行に関して事業主様ができることは限られていますが、施行の際はまめに現場へ確認に行くなどしてきちんとした発電所ができているかを確認しておくと良いでしょう。

4-2.架台の被害

パネルが受けた風圧に架台が耐えきれず歪んでしまうことがあります。
こういった被害はだいたいの場合、省コストを優先するあまり、強度設計を疎かにしてしまったことが原因で起こります。

 

対策:価格と強度のバランスを確認する。一般的な架台と比較して耐久性が落ちないか?柱の間隔は適正か?などの条件を施工業者に質問し、納得したうえで施行に移りましょう。

4-3.基礎の被害

架台同様、パネルが受けた風圧によって杭が浮いたり抜けたりする場合があります。コンクリート基礎であればたいていの風圧で問題にはなりませんが、地盤が緩い土地に直接架台を打ち込んでいた場合は風によって抜けてしまうことがあります。

 

対策:強度計算は適正か確認する。

4-4.冠水

豪雨や河川の氾濫によって発電所が水没する被害も起こりえます。感電する恐れがあるため、近づいたり触れたりしてはいけません。パネルは雨に打たれても平気ですが、裏側の端子ボックスが水没すると接続不良を起こす場合があります。パワコンも水没によってショートしている可能性がありますので、販売業者へ確認を取りましょう。指示に従って機材に触れる場合は、絶縁体のゴム手袋・ゴム長靴などを装用して作業してください。
対策:事前に立地条件を確認しておく。

 

いずれの場合も施行段階での対策ばかりとなってしまいましたが、太陽光発電設備のリスク回避にとって設計がいかに重要かとご理解いただけるのではないでしょうか。一方で設置する土地選定に関しては、他に選択肢がなくてやむを得ず・・・という場合もあるかと思います。そんなときは災害補償に加入し、リスクに備えてください。

5.まとめ

どのような発電所も、台風や地震などの災害によって被害を受ける可能性があります。事前にリスクを把握して対策を講じていれば、可能な限り被害を抑えることができます。

 

弊社では、提案の段階でできるだけ隙の無い提案をさせていただいております。既にどちらかの業者へ設計を依頼していても「こういうリスクは聞いていなかった」という提案があるかもしれません。ご相談・御見積は無料で行っておりますので、現在の設計が本当に適正かどうかと判断するためにも、お気軽にご相談いただければと思います。
また部材の手配や保険適用の確認などについては弊社でも対応させていただきます。

 

お困りの際は是非ともお問い合わせください。

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