ただ増やせばいいわけじゃない!太陽光発電所過積載率と利回りと売電収益の関係性

過積載率と利回りと売電収入

過積載率は何%くらいが最適なのかわかりますか?

売電単価が年々下がってくる中で発電事業の収益性を高くするために考えられた方法が発電所の過積載です。
過積載とはパワーコンディショナの容量を49.5kWなどの低圧の範囲にしておいて、モジュール容量をとにかく多くすることで、kWあたりのコストを下げて、発電量を増やすことで利回りや収支をよくする考え方です。

実際にパワーコンディショナには容量に余裕があるため、過積載を行うことで発電所を無駄なく運営することができ、売電収入が増えて利回りが良くなります。

弊社でも数十か所ほどお手伝いさせていただき、過積載の有効性を確認していますので、積極的にご提案させていただきます。

過積載が一般的になってきたのは2015年末ごろで1年以上たっています。
そのためか最近では検討されている事業者様がご自身で調べて過積載に非常に詳しくなっており、弊社への相談やご依頼の段階でできるだけ過積載したいということも増えてきました。

ただ、多くの方がどれくらいの過積載をするのがご自身にとって最適なのかがわかっておらず、とにかく過積載したいという方が多いように感じます。

そのため本コラムでは、過積載を考慮してシミュレーションを出すことができるメーカーシミュレーションを用いてどれくらいの過積載を行うと利回りがどれくらいになって、売電収入がどれくらいになるのかをご紹介していきたいと思います。
※使用パワコンや保証については本コラムでは触れません

数字で見る過積載率と利回り率と売電収入とコスト

早速ですが発電量と利回り率と売電収入とコストを表にまとめてみました

枚数 容量 過積載率 発電量 売電収入 費用イメージ kW単価 回収年 利回り 総収益
176枚 51.92kW 105% 64,977kW 1,473,678円 9,700,000円 186,826円 6.6年 15.2% 28,114,694円
220枚 64.9kW 131% 81,207kW 1,841,775円 11,450,000円 176,425円 6.2年 16.1% 35,137,202円
264枚 77.88kW 157% 95,132kW 2,157,594円 13,190,000円 169,363円 6.1年 16.6% 41,162,367円
308枚 90.86kW 184% 105,582kW 2,394,600 14,930,000円 164,319円 6.2年 156.0% 45,683,944円
352枚 103.84kW 210% 113705kW 2,578,829円 16,680,000円 160,632円 6.5年 15.5% 49,198,660円
396枚 116.82kW 236% 120,350kW 2,729,538円 18,420,000円 157,678円 6.7年 14.8% 52,073,864円
440枚 129.8kW 262% 126,064kW 2,859,132円 20,160,000円 155,316円 7.1年 14.2% 54,546,237円

※パネルは295W単結晶を使用しています
※パネル角度は10度で計測しています
※発電コストはおおよそになります
※計測個所は岡山県で行っております
※20年間の収益は毎年0.5%劣化で計算しています

選ばれるメーカーや設置する条件によって異なりますが利回りだけで見ると180%程度が最もよくなり、それより過積載をするとどんどん利回りが下がっていってしまいます。

440枚というのが現在接続できるパネル最大枚数なのですが、ここまで接続すると一番良い時の利回りから考えると5%程度ほど悪くなってしまい、回収年数も1年ほど遅くなってしまいます。
しかし、20年間の総収益で考えると非常に魅力的な数字となっていると思います。

この数字で比較していただくとわかりやすいのですが、適切な過積載率はどの数字を注力するかによって変わると弊社では考えています。

とにかく利回り重視であれば180%程度積むべきですし、収益ベースで考えれば最大設置枚数を目指すべきでしょう。

今回の想定のコストで行くと、最も過積載率の少ない組み方と最も過積載率が高い組み方のkW単価には30,000円程度の差が出ます。
50kWの接続でも150万円ほどの差が出ますので、パネル設置枚数が限られている場合はパワコンの台数を減らすことも一つの方法だと思います。

多くの方が融資額によってパネル容量を決める

過積載を行ってきた事業者様はどうやって過積載率を決めたのでしょうか?
利回りや収益ベースで考える方も多いのですが、ほとんどの方は融資を受けられて太陽光発電事業を行いますので、借りることができる金額で発電所容量を決めている方がほとんどだと思います。

銀行などは融資が厳しくなってきており、希望の融資額が得られないこともあります、当初は最大設置枚数を希望されていた方が過積載率を下げて設置されるということも多いです。

予算ありきの計画にはなりますので正確な過積載率を決めるのは明確な金額が決まってからの方が良いと思います。

まとめ

過積載率は様々な数字を比較して設置容量を決めることが吉です。
弊社にご相談に来られる事業者様は、もともと受けていた提案は過積載率ごとの利回りや発電量がでておらず、その過積載率が事業者様にとって本当に良い過積載率かどうか判断することができないケースが多いです。

本コラムのように数字で比較・提案することで、ご自身できちんと理解して適切と考えられる過積載率で選ぶことができます。
太陽光発電事業は20年間にわたる大変長い事業ですので、目先だけの利益を追うのではなく、長い目で自分にとって一番と思える過積載率を選ぶようにしましょう。

比較の数字を出せなかったり、本当に今の過積載率が良いのかをお知りになりたい方はお気軽にご相談ください。
できる限りわかりやすくサポートさせていただければと思います。

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