2017年から2018年へ、改正FIT法は太陽光発電事業にどんな影響を与えたか?

2017年を振り返り2018年度の太陽光発電事業に備えるために必要なこととは

2017年は太陽光発電事業に携わる人にとって非常に大きな転換期といえる年でした。

 

その理由は2017年4月1日に始まった改正FIT法です。

改正FIT法が始まったことで、これから太陽光発電事業を始める方だけでなく、もうすでに太陽光発電事業を営んでいる人にも様々な影響がでました。

今後も太陽光発電事業を安全に営むためには改正FIT法の理解がまず必要になったといっても過言でないほどですが何ともわかりにくい点が多く多くの人が困っているといってもいいでしょう。

 

その他にも2017年度には増設が禁止されたり、改正FIT法に伴うみなし認定の移行手続きになんやかんやで半年ぐらいかかったりと業界的にはとにかく目まぐるしいけど、手続きが煩雑になっただけ?といえそうな1年だったといえます。

 

本コラムでは2017年度の太陽光発電業界がどのようなものだったのか?また、2017年を振り返ったうえで2018年の発電事業をどのように行うべきなのかをご紹介していきたいと思います。

2017年は改正FIT法で始まり申請業務で終わった1年

2017年は弊社でも改正FIT法の影響を受けてお客さんに説明をしなければいけないことが多くなりました、また、既存のお客様から改正FIT法にまつわる質問が増えました。

 

今までも細かなルール変更が適宜行われてきましたが改正FIT法のように根本から見直しがかかったのは初めてだったため

相当多くの事業者さんや太陽光発電事業にかかわる会社はバタバタしたと思います。

 

2017年の12月現在改正FIT法が与える影響は大きく次の通りです。
① 新規発電所申請業務にかかわる変更
② 既存発電所の設備認定から事業認定への移行
③ 発電所に看板・フェンスの設置義務
④ メンテナンス義務

 

改正FIT法のキモは後出しで経済産業省が指導する内容を無条件に受け入れないといけないという点にあると思います。

今回の看板・フェンス・メンテナンスの義務化のように新しく義務化されることが予想されるものに太陽光発電の報告や、現在は特に定まっていない義務を怠った時の罰則が決まる可能性があると考えられます。

あくまで弊社の良そうなので実際にはどうなるのかはわかりませんが、改正FIT法は決まったことには従わないといけないという意味合いの文面があり、みなし認定から事業者認定に移行する際に全員が同意させられる項目なので、あとで聞いていないとその内容に従わないといったことはでききません。

 

すでに発電所を持っている方もこれから新設する方もこの改正FIT法には常に目を光らせていないとある日突然発電事業の取り消し・・・ということもあるかもしれません。

急に禁止された増設も改正FIT法に基づくもの

2017年にはもう一つ大きい変化といえるものがありました、それが増設の禁止です。

 

増設の禁止はよく過積載の禁止と勘違いされますが過積載は特に禁止されていません。
あくまで、申請した内容からの増設がNGとなっているだけですので気を付けてください。

詳しいことは省きますが増設の禁止も基本的には改正FIT法に基づくものといえます。

 

そのため、今回のような比較的大きな制度改革が今後も起こる可能性があるということを太陽光発電の事業者さんは念頭に置いておく必要があります。

また、増設の禁止は発表があってから施行されるまでのスピードが非常に早く、多くの事業者や弊社のように太陽光発電を販売している会社にとってゆっくり考える暇が与えられませんでした。

 

具体的なスケジュールを見てみましょう。
2017年7月3日 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別諸地方施行規則の一部を改正する政令案に関するパブリックコメントの募集を開始しました。

2017年7月6日 電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別諸地方施行規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメントの募集を開始しました。

 

この3日と6日に発表された内容は増設を禁止にしようと思うけどみんなどう思いますか?という投げかけです。

今までもそうでしたが経済産業省などのお国の機関は大体何かしらを変える前に、国民に意見の募集を行います。

 

そのうえで、みんなの意見を聞いたところこんな意見が出たのでこうしますみたいな流れになることが多いです。

ちなみに、この二つのパブリックコメントの募集は約1か月間意見募集が行われます。
※今回の締め切りは8月4日でした

 

ここからは経済産業省のHPに記載がなく若干のうろ覚えではあるのですが・・・
8月4日に締め切られたパブリックコメントは一度整理をされてお盆前の13日ごろに意見回答として発表がありました。

多くの事業者は増設を禁止することに反対の意見が集まったにも関わらず経済産業省の回答は国民負担を鑑みて増設は禁止の一点張りといった感じでした。
※ほかにもいろいろな回答はありましたが本コラム執筆中に確認したところ公開されているHPを見つけることができませんでした

 

パブリックコメントに対して意見募集をして多くの反対意見が集まりましたが結局増設は禁止されることになりました。

お盆前に意見回答が発表され8月31日に急に増設の禁止が正式に発表され、同日施行されてしまいました。

 

多くの人がみなし認定の移行手続き中で変更申請を行うことができなかったため、増設の禁止がかかるのはわかっていたけど変更申請を行うことができない人は紙で提出することで8月31日を過ぎても増設規制の対象にはならないという打開案がありました。

ただ、これは知っている人は知っているし知らない人は知らないという内容でしたし、また紙申請には明確な記載例がなくJEPAに連絡して記入方法を確認しようにもなかなか連絡がつながらず多くの人が振り回されたように記憶しています。

 

結局、2017年12月末現在この紙で仮申請を行っていて、その後電子申請による本申請を行った案件に関してはJEPAに聞いたところ多くの不備申請が出ていたらしく申請は全く進んでいないと聞いています。(JEPAからはルールが決まっていないと説明を受けました)

弊社でも紙で増設申請をした案件がいくつかあるため、どうなるのか正直不安です。

 

長々と増設禁止について記載してしまいましたが結局のところ改正FIT法にしても増設についても制度にシステムがついてきておらずみんなが事業者・JEPA・販売会社みんながあたふたしたといった印象です。

2017年から考えられる今後の太陽光発電事業とは

改正FIT法や増設の禁止と10月くらいまで申請でバタバタしていた印象の強い2017年の太陽光発電業界ですが今後発電事業者に係る負担が増えることが予想されます。

 

経済産業省が使う言葉だと適切な発電事業のためにということになるのですが、その筆頭にあげられるのがメンテナンスです。

現在のところはメンテナンスを行いなさいということが書いているだけで、そのメンテナンス内容は事業認定に自分で記載する内容で問題ありませんのでそこまで厳しいものではありません。

ただ、このメンテナンス内容についても今後どうなるのかが正直読めず、急に厳しくなる可能性も十分に考えられます。
※現在は監視体制が一切ありませんのでどうなるのかは本当に不明です

 

このようなことを考えると2018年以降はどれだけ省令・政令改正に対してアンテナを張り巡らせることができるのかが重要といえると思います。

どれだけ国民負担が増えてきたとしても20年間の買取期間がなくならない限り、まだまだ高額売電単価の発電所の建設も控えていますし、今年度の21円の売電単価の新規申請も想像していたよりも多いと聞いています。

 

そのため、国民負担はこれからも上がり続けることは間違いありません。

いくら改正FIT法である程度の後出しじゃんけんができるといっても売電単価の変更や売電期間の変更を行うことは考えにくいので、それ以外の何かを締める可能性はあると思います。

 

おそらく、それがメンテナンスや報告義務、発電所の適正運用になってきて達成できなければペナルティということも十分考えられることだと思っています。
※すぐにはないとは思いますが

まとめ

2017年度ではなく2017年の締めとして書いているコラムですが振り返ってみると改正FIT法に伴う制度変更や申請に非常に追われ続けた年だったなぁと感じます。

 

本コラムを書いている2017年12月26日は21円の売電単価を取得するための申請もひと段落してようやく改正FIT法に関する様々な業務がひと段落したなと思っているのですが、昨年に比べるとJEPAに電話して確認することは増えましたし、申請も非常にややこしくなりましたし、ミスがあったら21円の売電単価が取得できない可能性があると聞いているのでまだまだ気が抜けません。

 

来年度の価格は未発表ですが18円という声が多く、弊社でもその線が濃いのではと考えています。

18円で試算したところ土地の価格を抑えることができればまだまだ太陽光発電事業は面白いと思えるポテンシャルを秘めていると考えています。

 

これからも多くの方にご相談いただきお付き合いしていただけるように勉強していきたいと思っていますのでこれからもKGSをよろしくお願いします。

 

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