ここで太陽光発電できるの?いろいろな土地のデメリットと対策

ここで太陽光発電できるの?いろいろな土地のデメリットと対策

太陽光発電にとって、土地選びはとても重要なものです。

特に、土地の価格は事業収支に大きく関わるので、少しでも抑えたいものですね。
しかし、どんな土地でも太陽光発電が設置できるわけではありません。
今回は、土地選びの際に役立てて頂きたい「理想的な土地」の条件をおさらいするほか、事前に対策することでデメリットを押さえられる土地の条件について説明します。

1.理想的な条件

太陽光発電で理想的な条件は下記の通りです。

・日当たり良好なこと
太陽光発電にとって、日当たりは絶対的に必要なものです。

・水平であること
設置した場合の安定性や、草刈りなどで立ち入る場合の作業性を確保するため、発電所を設置する土地は水平であることが望ましいです。

・造成が必要ないこと
地面が整っていれば、そのまま設備を設置することができるので造成費がかからず、発電所を設置するために必要なコストが抑えられます。
水平であることに加えて段差がないことが望ましく、石・岩などが埋まっていなくて足場が安定している土地が最適です。

・海岸から離れていること
陽光発電の設備は金属で構成されていますので、潮風で錆びてしまいます。
そのため、太陽光設備は海岸から離れていて潮風の当たらない場所が適しています。

・電柱から離れていないこと
発電設備は電柱に近いことが望ましいです。
発電した電気を電力会社へ流すため、発電設備と電柱の接続は必須です。
発電設備が電柱から離れていると、長いケーブルを繋ぐために柱の追加が必要になる場合があり、その際は建柱コストがかかってしまいます。

これらが太陽光発電所を設置するときに理想的な土地の条件ですが、これらの条件を全て満たさないとダメかというと、そうではありません。
対策を施すことで影響を少なくしたり、事前の確認でトラブルを回避できる場合があります。

2.農地

デメリット:「青地」は設置不可 「白地」は農地転用が必要(不可の場合あり)
「白地」の中でも「農業振興地」は農地転用の申請前に除外申請が必要
対策:事前の確認によって設置の可否を確認し、可能であっても農業振興地は期間がかかるのでおよその時期を確認しながら計画を立てる
農地はそのままでは太陽光発電所を設置することができず、必ず「農地転用」の申請をする必要があります。

もともと作物を育てるために日当たりの良くなっている農地は、一般的な土地より比較的安い場合も多く、太陽光発電所向きといえます。
しかし農地には「青地」と「白地」があり、青地には設置ができません。
白地は農地転用を行えば原則として設置が可能になりますが、こちらも農業委員会の許可が下りない場合がありますので、事前の確認が必要です。
更に、白地のなかでも「農業振興地」と言われる土地は、振興地から外してもらう「除外申請」を行う必要があります。除外申請が通ると農地転用の申請が可能となります。
農業振興地の手続きを整理すると
除外申請→許可→農地転用→許可→設置可能
という流れになります。
なお、除外申請の許可は半年に1回、農地転用の許可は月に1回です。

3.500坪以上の土地

デメリット:高圧の許可が下りない可能性がある
対策:系統空き容量マッピングを確認する
空き容量がない場合は低圧で蓄電池を積んで設置する

500坪以上の土地は、高圧発電所にした方が土地の活用度が高くなります。
しかし高圧発電所は低圧に比べて規制が多く、土地に限った話でいえばそもそも設置できない可能性がある、というのが一番の懸念です。
電力会社が新たに設置する高圧発電所の電力を受け入れられないと判断すると、接続申請が通らず、高圧発電所を設置することができません。
各電力会社は「空容量マッピング」という図で受け入れ可能な容量を示していますので、高圧発電所の設置を検討する場合は、確認が必要です。

各電力会社の空容量マッピング(外部リンク)
・東北電力 ・中部電力 ・東京電力 ・北陸電力 ・関西電力 ・中国電力 ・四国電力 ・九州電力

高圧が設置できない場合は、低圧発電所にします。
パワコンを50kW以下のものにし、土地面積いっぱいにパネルを設置します。
そのままでは余剰電力が捨てられてしまうので、蓄電池を設置することで余った電力を一時的に蓄え、朝や夕方の発電量が低下したタイミングで売電するという手段です。

4.海沿い

デメリット:潮風による機器の腐食、塩害
対策:塩害保証つきの設備を導入する
潮風によって設備が錆びてしまうことを「塩害」と呼び、海岸から1km~500mのエリアは「塩害地」と呼ばれ、なかでも500m以内は特に影響の強い「重塩害地」と呼ばれています。

※地域やメーカーによって定義が異なる場合があります。

金属で構成されている太陽光発電設備にとって錆びは天敵です。
しかし、そんな重塩害に保証のついた製品や、塩害対応の製品があります。
部材選定の段階で把握することで、塩害によるトラブルに備えることができます。
保証の適用範囲はメーカーによって様々なので、詳しくはお問い合わせくださいませ。

5.山

デメリット:造成、伐根、伐採費用がかかる
対策:造成費用を織り込んだ事業計画を立てる

土地が水平であることが望ましく、造成によって水平にする場合はコストがかかります。必ずしも造成によって水平にしなければならないわけではありませんが、斜面に対応するには架台コストがかかってしまう場合があります。
さらに樹木などが茂っている場合は伐採・伐根作業が必要になり、またコストがかかってしまいます。
太陽光発電では基本的にパネルを南向きに設置しますので、北向き斜面などは特に向いていないので注意が必要です。

6.住宅地

デメリット:1.建物による影ができる場合がある、近隣住民とのトラブル
対策:時間による影の出方の観測。影が一部であればモジュール接続方法の工夫でリスクを減らせる

住宅地に太陽光発電所を設置する場合に気を付けなければならないのは、やはり周辺住民に理解を得ることです。些細なことがトラブルに発展することもありますので、周辺の状況を確認しながら慎重に計画する必要があります。
加えて、時間によって影がモジュールにかかる場合も考慮しなければなりません。
影が一部であればモジュールの接続方法によって発電量の低下を軽減させる措置がとれますが、夕方に影が伸びてきて全体を覆ってしまう場合は、対策できません。単純に日照時間が減ったことと同義になってしまいます。
また、パネルからの反射光が住宅に差し込んでしまう場合もありますので、時間態による影の動き、反射光の動きは事前に観測しておく必要があります。

7.まとめ

必ず現地確認すること!

区分によって設置ができなかったり、初期コストが余計にかかったり、また発電量が変わったりと、土地は発電事業に様々な影響を及ぼします。
「このくらいは大丈夫だろう」と勇み足で進めてしまいますと、ゆくゆくトラブルに発展してしまうこともあります。
必ず現地を確認し、詳細な状況を織り込んだシミュレーションを元に、計画的に設置・運営を進めてくださいね。
弊社でも土地買取や発電所の販売を行っておりますが、いずれの場合も必ず現地確認を行います。
「こんな土地はどうだろう?」とご検討のかたや、土地にまつわるトラブルにお悩みのかたは、ぜひ一度気軽にご相談くださいませ。

お問い合わせはお気軽にどうぞ

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