ついに公布!改正FIT法の告示改正を読み解く

ついに公布!改正FIT法の告示改正を読み解く

去る8/31、ついに改正FIT法に関する省令の告示がありました。

今回の「FIT法施工規則・告示改正」は公布と同時に施行ということで、多くの事業者様が混乱されたのではないでしょうか。

それを受け、なっとく!再生可能エネルギーHP内でも「平成29年8月31日公布・施行のFIT法施工規則・告示改正のポイント」として改正ポイントを解説したページが公開されました。

この記事では、「平成29年8月31日公布・施行のFIT法施工規則・告示改正のポイント」を参照しつつ、さらに要点を整理してわかりやすく読み解いていきたいと思います。

 

 

売電単価が変わるもの</2>

1-1.3kW以上または3%以上のパネルの増設

1-2. 20&%以下の減設

該当する改正ポイント
「太陽電池の合計出力」の変更手続きが「変更届出*」から「変更認定申請」に変わります。その上で、「太陽電池の合計出力」を3%以上又は3kW以上増加させる場合、又は20%以上減少させる場合は、調達価格が変更認定時の価格に変更されます。(施行規則第9条第11項、告示第2条第7項関係)
※原文を引用していますが「事前変更届出」を指します。

 

要点
◆太陽光パネルの合計出力が3%以上・3kW以上の増加20%以上の減少となる場合は売電価格が変更認定時の価格に変更になる
◆対象は10kW以上のすべての太陽光発電設備
◆太陽光パネルの合計出力を変更する場合はすべて変更認定申請が必要
◆従来通りの増設・過積載・蓄電池の導入は変更認定申請をすれば問題ないが、合計出力が変わるなら売電価格は変更認定時の価格に変更される

つまり、過去の高い売電単価を維持した増設は事実上禁止されたと言えます。

いまある太陽光発電所に蓄電池だけを追加する場合は合計出力に関係しませんが、導入コストに対してメリットが出るかは、各発電所の状況に寄りますが難しいところです。

また減設の規制はなぜ?というところですが「事前認定申請で多めの出力で認可を受けておいて後々増設しよう」という意図を封じる目的が考えられます。

補足
◆いまある発電所のパネルを取り替えたいけれど、新しい型番で力が高いパネルしか手に入らない、という場合はパネル総数を減らして3%か3kW以内の上り幅・或いは20%以内の下がり幅に収めて対応しなければ、売電価格が変更されます。

ざっくりいうと
やむをえない微調整以外は最初に申請した内容に則ってね。そうじゃないときは今の価格にしてね
といったところでしょうか。

1-3.「主要な事項の変更」が伴う接続契約の解約または再接続検討を経た再締結

該当する改正ポイント
電力会社(送配電事業者)との間の接続契約の内容のうち、主要な事項が変更され、契約が再締結された場合、価格変更ありの変更認定申請が必要になります。(施行規則第9条第10項、告示第2条第6項、第7項関係)

要点
◆主要な事項は「接続契約が解約または再接続検討されて再締結する場合」を指す
◆解約理由は「工事負担金を払わない」「出力制御ルールに基づく出力制御に応じない」など
◆再接続検討理由は「移設以外の送電ネットワークの変更」「アクセス線の変更」「アクセス線の施設者の変更」など
◆変更認定申請の項目は「接続契約締結日」
◆必要な資料は「主要な事項の変更による再締結とわかる接続同意書類」

端的に言うと「以前からの契約が白紙になったときは契約が最初からやり直しなので価格も変わるよ」という感じです。

工事負担金を払わない、接続先とのルールに従わないなど、事業者が悪質と判断されがちな行動を取った際のペナルティとも読み取れます。

 

2.売電単価が変わらないもの

2-1.移設、引っ越し

該当する改正ポイント
電力会社(送配電事業者)との接続契約の内容のうち、主要な事項が変更され、契約が再締結された場合、価格変更ありの変更認定申請が必要になります。(施行規則第9条第10項、告示第2条第6項、第7項関係)

要点
◆引っ越し・移設は変更手続きの必要なし。価格も同じ。
◆「主要な事項」以外の理由で接続契約日が変更になる場合、手続きは不要

ざっくり言い換えると正当な理由での引っ越し、移設はOK!ということです。

過去、接続当初よりも広い土地を用意して移設+増設という手法で売電収入を増やす事例もありましたが、先述の通り増設は事実上規制されています。

 

3.義務

3-1.合計出力が変更になる場合の変更認定申請

3%以下、3kW以下の増設や20%以内の減設でも変更認定が必要となります。

1-1でも触れたように、10kW以上の太陽光発電所が対象となります。

また、今回の改正事項に合わせて、新規の認定申請様式、変更認定申請様式、事前・事後変更届出様式が変更になっています。

合わせて、政府が公表する事業計画情報に、太陽電池の合計出力が追加されています。

同時に紙媒体での申請の場合、8/31以前の古い申請様式が受け付けられなくなりましたので、以前に書きかけていて必要書類が揃ってから出そうと考えて居られたかたなどは、新書式で書き直す必要があります。

新書式はこちらからダウンロードできます。
新規の認定申請様式(別窓)
変更認定申請様式、事前・事後変更届出様式(別窓)

3-2.新書式の紙またはネット上でのみなし認定移行手続き(みなし認定がまだのかた)

先述のように、8/31以降は申請する際に新書式でなければ受け付けられません。また

新制度への移行手続き(みなし認定移行手続き)に関して、10kW未満の太陽光発電設備の事業計画書の提出の締め切りが9月30日から12月31日に延長されます。(施行規則附則第6条第5項関係)

上記の附則で期日が一部延長されました。〆切のまとめは下記の通りです。

期日まとめ

10kW以上の太陽光発電設備 2017年9月30日〆切
10kW未満の太陽光発電設備 2017年12月31日〆切
10kW未満の太陽光以外の発電設備 2017年9月30日〆切

 

面倒ではありますがいずれ行わなければいけないことなので、お早めのみなし認定移行手続きをお勧めします。

弊社でも認定移行手続き代行を行っておりますので、お困りの際はお気軽にご相談ください。

※みなし認定がすでにお済みのかたは再度新書式で提出する必要はありません

 

4.その他の変更点

4-1. 籍謄本以外での新規・変更申請が可能に

該当する改正ポイント

申請時に提出していただく本人確認の書類が、戸籍謄本以外に、住民票の写し、住民票記載事項証明書、戸籍抄本でも認められるようになりました。(施行規則第4条の2関係)

 

新規も変更も上記の書類のいずれかで申請可能になり、住民表の写しなどは電子申請で取得できる市区町村窓口もありますので、少しだけ便利になりました。

まとめ

多くの事業者様が気になっていた改正FIT法の告示改正ですが、ここでやっと結論が示された形になりました。まだ多くの事業者様が状況を把握できずに居られるのではないかと思います。

高い売電単価での増設を規制することで再エネ賦課金を抑制する一方、申請事項を厳格化することで発電事業の実態把握に注力するという点から、太陽光発電事業が名前の通り「事業」としての正常化を促されているといえます。

公布と同時に施行というのは性急な印象を受けますが、KGSではこの度の告示改正に際し、お取引のある多くの事業者様へアナウンスさせていただきました。こうした事態に備えることも、快適な20年運用に不可欠であると考えています。

価格を維持した造設はできなくなりましたが、新規の設計施工ではまだまだ利益を出す提案があります。

お持ちの発電所でお悩みのことや制度関係のご質問、新規設計施工のご相談は、お気軽にお問い合わせくださいませ。
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