売電単価40円の発電所にモジュールを増設するために気を付けるべき点は

2017年8月31日:公布により、これまで通りの増設ができなくなりました。

電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令等が公布されました(資源エネルギー庁)
※別窓で開きます
すべての増設ができなくなったわけではありませんので、
手続きに関する不明点や詳細につきましては、お問い合わせください。

高い売電価格の発電所の発電量アップの方法

40円や36円の売電単価で低圧の発電所をお持ちの方から「もっと増設できないか見てほしい」というお問合せが非常に増えています。

2017年度の売電単価が21円になることが気まっていますので新しい発電所を設置するよりも今の発電所の容量を増やせるのであれば売電期間は短いですが収益性としては非常に魅力のあるアップが見込まれます。

当時はまだ太陽光発電事業の設置件数はまだまだ少なく現在のような過積載の発電所はほとんどありませんでしたから、今からでも過積載ができるのであれば過積載を行いたいというのは当然のことです。

結論から述べますと連携済みの案件でも増設して過積載にすることは可能です。
ただし、とにかくモジュールを接続してしまえばいいのではなく、きちんとしたルールにのっとり増設を行わないといけません。

知らなければ損をする可能性もあるのできちんと理解をしておきましょう。

過積載の申請について

まずは申請関係です。
太陽光発電事業は経済産業省から許可をもらいその許可を元に電力会社が連携工事を行ってくれます。

経済産業省の許可を設備認定といいこの設備認定にはパネルのメーカーと型番枚数などが定められています

そのため、増設のためにはまずこの申請を変更する必要があります。

設備認定の変更は時間こそかかるものの申請自体は簡単でインターネットにつながる環境と発電所のIDとPASSがあればだれでも簡単に行えます。

ただし、このIDとPASSを業者任せにしている方が比較的多く、変更を行うことができない場合もあります。

IDとPASSを忘れた方でもJPEAに確認を取れば日数はかかりますが再発行してもらうことは可能です。

設備認定でパネルの枚数変更を行うのですがほとんどの場合、設置時のパネルが残っていることはまれで発電出力が変わっていたり、場合によってはシリーズそのものがなくなっていることがあります。

実は増設の際は新設の時と異なり、設備認定に登録されているパネルを必ず使わなければいけないというルールはありません。

多くの方は設置されているパネルの後継型番を選択されますが、中には全く異なったメーカーのモジュールを付けることも可能です。

発電出力の違うパネルを設置する場合いろいろと注意が必要なのですがそれは後ほど増設枚数をどのように決めるのかで記載します。

設備認定の変更が完了したら次は電力会社に認定書を提出します。
提出を行うのですがこれは形式的なところが多く、パワコンの容量が変わらない限り電力会社側で行うことは特にないのですぐに受理されます。

申請に関してはこの二つでOKです。

パネル枚数とパワコンの関係

増設といっても好きなだけ設置ができるかといえばそういうわけではありません。

パワコンの性能やパネルの出力によって増設ができる枚数が大きく異なってしまいます。
過積載の計算方法はここでは割愛しますが設置されているパワコンに合わせて増設枚数を考えるようにしましょう。

増設枚数が決まったら最も重要な配線をどのようにするのかを考えます。

増設はこの点が非常に重要で配線の行い方で同じ要領増設を行ったとしても発電量が変わってしまうので十分理解をしてください。
※わかりにくい点もあるかと思いますのでご不明な点がありましたらお気軽にご相談ください

まず確認することがパワコンの種類です。
パワコンは大きく分けて三相パワコンと単相パワコンに分けることができ、さらにマルチパワコンと非マルチパワコンに分けることができます。

増設において単相三相はそんなに重要ではないのですがマルチパワコンかそうじゃないのかはよく知っておく必要があります。

マルチパワコンで以前から設置が多いのは田淵電機で同じく設置が多いオムロンは非マルチタイプのパワコンです。
※それ以外のメーカーはメーカーHPかお問合せください

マルチタイプとは簡単に説明しますと異なる電圧を入力しても出力するときには影響なく出力する。

記載してみても全然簡単ではないので詳しく記載していきます。

まず、パワコンとは何ぞやという点ですがパワコンはモジュールが発電した直流の電気を交流の電気に変換する機械です。

電流に流れている電気が交流の電気なので変換してあげないと売電できないからです。
ちなみにパワコンの変換効率9〇%というのは返還時に起きるロスのことです。
※変換効率が高いパワコンのほうが売電量は結果として増えることになります

パワコンに発電した電気を入力する際にはパワコンに下部についている端子にケーブルを直結させるのですがこの際に入力できる電圧は1端子に○○Vまでというようにきまっており、決まっている以上の電圧を流し込むとパワコンは壊れてしまいます。
※過積載はこの電圧値の中で行います

マルチパワコンと非マルチパワコンではこの端子に来た電気をどのように処理するのかが異なっています。

わかりやすいので非マルチパワコンから記載しますが
非マルチパワコンだとそれぞれの端子に異なる電圧(電流)の電気が届くと、すべての端子に来た電気の最低電圧に合わせてしまいます。

その結果、高出力のパネルを使っても非マルチパワコンに高出力のパネルの電気とそうでないパネルの電気を送っても低出力のパネルの方にあわされてしまい、せっかくの性能が無駄になってしまいます。

そのため、非マルチパワコンで増設する場合、高出力パネルと低出力パネルができるだけ同じパワコンに入力されないように配線することが望ましいです

マルチパワコンはこの逆でパワコンの端子に異なる電圧の電気が入ってきても、うまく調整してくれて無駄なく変換することができます。

そのため増設時の配線においても比較的自由が利き増設における工事費用が安くなることが多いです。

ただし、気を付けることがあります。

マルチパワコンはすべての端子がマルチになっているわけではなく、パワコンによって異なりますが例えば田淵のパワコンはマルチパワコンとしては優秀で5つの端子がすべてマルチ回路になっているので好きなようにストリングの設計ができます。

正確にはMTTPという記載がされていることが多く、端子数とMTTP数が異なっていることがあります。

端子数とMTTP数が異なっているとすべての端子がマルチになっていない場合があり、そのことを知らないで好き勝手に増設を行うと増設の効果が下がってしまう可能性があります。

最近のパワコンはMTTP数と端子数が同じことが多いのであまり気にしなくても良いことが多いですが、古いパワコンになると異なっていることが多々ありますので増設の際には気を付けてください。

増設の工事について

増設は今まで記載してきたようにパワコンの性能に合わせて設計を行うことが非常に重要で、設計次第で年間の発電量が大きく変わってしまうといっても過言ではありません。

また、発電量だけでなく工事費用にも大きな影響を与えてしまいます。

現在の設計をうまく活用し、手直し工事が少なく増設のみを行うことができるのであれば工事費用は比較的安く済みますが、一度回路を解体して組みなおすとなるとその分の費用が上乗せされてしまいます。

場合によってはケーブルの太さを変更しなければいけない場合もあり、単純に工事費用を算出することが難しいです。

工事に関して注意すべき点に集電箱の容量アップがあります。
過積載している発電所は当然発電量が増えるので集電箱に流れる電気が多くなり、初めから過積載を想定していない集電箱だとブレーカーのサイズが小さくてブレーカーが落ちてしまう可能性が増えます。

ケーブルに関しても言えることなのですが増設はただ単にパネルを増やせばいいというわけではなく、いろいろと注意すべき点が多く、注意点を知らなければ発電量は増えても発電所が止まってしまうという可能性もあります。

増設と保証について

最後に増設と保証について記載したいと思います。

過積載が当たり前になってきた今でこそ、メーカーは過積載率が高くても様々な保証を出してくれますが固定価格買取制度が始まった当初は必ずしもそうではありませんでした。

ほとんどのメーカーが過積載率を低く設定しており、増設を行うことでメーカーの保証対象外になってしまうことがあります。

増設を行う際にこの点をきちんと確認しておかないと、何かトラブルが起こった時に実費払いになってしまうこともあります。

ただし、安心していただきたいのですがメーカーの保証が出なかったとしても、そのほかの保証でカバーすることができます。

売電収入が増える分を別の保証に充てる事業者様が多いです。

KGS株式会社の増設提案

KGSでは現在のパネル配置、空いている土地のサイズ、使用しているパワコンの種類、パワコンの配置を教えていただければ増設の提案を行うことが可能です。

事業者様にとって最適と思われる増設提案を行うように心がけておりますのでお気軽にお問合せください。

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