注目の風力発電機をご紹介~定番発電機からこれからの発電機まで~

注目の風力発電機

新しい風力発電機が多数お披露目された2017年3月の展示会!

風力発電は設置場所の選定が難しいだけでなく、太陽光発電事業に比べると機器の違いが明確にあり、NK認証が取れている機器の中で事業採算性が太陽光発電事業並みに期待できる発電機は2-3基・・・かつては発電事業者に選択肢がほとんどない状態でした。

ところが29年度の売電単価が太陽光発電の2倍以上ということもあり、より一層注目が集まっています。

このような状況の中で開催された2017年3月の太陽光・風力・バイオマスなどの再生可能エネルギーの展示会で、今まであまり知られていなかった多数の風力発電機器が登場しました。

NK認証を取得していない機器も多数ありましたが、機器の性能を把握して適切な場所に設置することで、風力発電事業を成功へと導きます。

このページでは展示会に展示されていた十数基の風力発電機を、弊社が独自で調査をした結果をもとにご紹介していきます。

記載されている発電量に関してはパンフレットなどの展示物を参考にしております。
比較したデータを見てみるとよくわかるのですが、中には荒唐無稽なデータを平気で掲載している場合があります。

小型の風力発電機はまだまだ設置台数が少なく、実発電量のデータがほとんどないのが現状です。

そのため発電事業を行う場合にはできるだけ正確なデータをいかに手に入れるのかが重要であると考えています。

今回のデータは、あくまで展示物のデータ+メーカー担当者の話を聞いたうえでの弊社独自の考えになりますので予めご了承ください。

風力発電機器比較表

機器名 XZERES442SR CF20 Excel10
カットイン風速 3.5m/s 2.2m/s 2.3m/s
カットアウト風速 記載なし 25m/s カットアウト無し
定格出力 9.52kW 19.6kW 9.9kW
年間予想発電量(1基あたり) 28,520kWh(6.5m/s) 66,299kWh(6m/s) 22,016kWh(6m/s)
予想売電収入 1,694,088円 3,938,160円 1,307,750円
20kW程度設置時の売電価格 3,388,176円(2基) 3,938,160円(1基) 2,615,500円(2基)
NK認証      〇      〇      〇
機器名 WL5000 GHRE19.8 HY19.7
カットイン風速 3m/s 3m/s 3m/s
カットアウト風速 20m/s 25m/s 25m/s
定格出力 5kW 19.8kW 19.7kW
年間予想発電量(1基あたり) 9,139kWh(6m/s) 85,600kWh(6m/s) 81,500kWh(6m/s)
予想売電収入 542,836円 5,084,640円 4,841,100円
20kW程度設置時の売電価格 2,171,344円(4基) 5,084,640円(1基) 4,841,100円(1基)
NK認証      ×      〇      〇
機器名 Zephyr9000 winderaS AH-10kW
カットイン風速 3.5m/s 3m/s 3m/s
カットアウト風速 記載なし 25m/s 25m/s
定格出力 4.9kW 3.2kW .9.8kW
年間予想発電量(1基あたり) 8,809kWh(6m/s) 6,231kWh(5m/s) 30,854kWh(6m/s)
予想売電収入 523,524円 370,121円 1,832,727円
20kW程度設置時の売電価格 2,094,096円(4基) 2,220,726円(6基) 3,665,454円(2基)
NK認証      〇      〇      ×
機器名 SWP-19.8kW KW6 VICTORY20
カットイン風速 3m/s 3.5m/s 2.5m/s
カットアウト風速 25m/s カットアウト無し 20m/s
定格出力 19.8kW 5.2kW 19.9kW
年間予想発電量(1基あたり) 72,400kWh(6m/s) 8,949kWh(5m/s) 86,000kWh(6m/s)
予想売電収入 3,982,000円 531,570円 5,108,400円
20kW程度設置時の売電価格 3,982,000円(1基) 1,594,710円(3基) 5,108,400円(1基)
NK認証      ×      ×      ×

以下それぞれの機器の特徴を記載していきます。
それぞれの詳細をお聞きになりたい方は、お気軽にお問合せください。



XZRES 442SR

まずは小型風力発電機の古参であるアメリカエグザラス社のXZRES 442SRをご紹介いたします。

この発電機は10kW程度のもので、小型風力発電機として発電を行う場合2基までの設置が可能です。

2015年程度から積極的な販売設置を行っていて、全国的に設置がされており、設備認定もかなりの数が入れられていると聞いています。

20kWタイプの風車に比べるとメンテナンス機会が少なくてすみ、年間のメンテナンス費用もそれほど高くありません。
しかし、その分発電効率は下がってしまいます。

支柱タイプはポールタイプ・鉄塔タイプ・自動倒立タイプといくつか選ぶことができるのも特徴といえます。

比較的小さいため騒音もそこまで大きくなく、コストもあまり高くありません。

風力発電事業をとりあえず低価格でやってみたいという方向けのモデルといえるかもしれません。

保証関係が充実しており、他のメーカーではあまり見ない10年間の機器保証があらかじめついてきています。

総評として不可はなく、全体的にバランスの良い商品だと思います。

CF20

こちらも1年以上前から活動をしている発電機で生産国はアイルランドの商品です。

アイルランドの車屋さんが開発をし、できるだけシンプルな構造にすることでトラブルを回避するような仕組みになっています。

NK認証は2017年2月に取得しています。
実は取得に対して少し問題があり認定取得が遅れてしまったメーカーです。

その内容は東北で設置されたCF20が施工側の問題で火事を起こしてしまい、その検証に時間を取られてしまったからです。

現在では認証が取得されていますので、機器側には特に問題はなかったとメーカー側では説明を行っています。

CF20の最大の特徴は30kWタイプの風車を使っていることです。

30kWのプロペラを使いパワコンで20kW未満に制御をしている、過積載を導入しています。

そのため、発電量が大きく売電収入が高くなりやすくなっています。

新しいタイプの風車によく用いられている過積載ですが、NK認証が取得できている機器の中では珍しいといえます。(2017年3月現在)

CF20はメーカー側でメンテナンス内容が明確に決まっており、その価格は売電収入の10%ぐらいで設定されています。

いい意味で言えばメーカーが細かくメンテナンスしてくれるので故障が少ないといえますが、良くない言い方で言うとメンテナンス費用が比較的高額で避けることができないものです。

設置件数はまだまだ少なくこれから設置が進み、実発電量のデータはほとんどありませんが、シミュレーション数値は全メーカーと比べても高い数字が出てきます。

Excel10

Excel10はアメリカのバーギー社が開発した発電機で、最大の特徴は他のメーカーと比べて圧倒的にシンプルな構造をしている点にあります。

シンプルがゆえに故障に強くメンテナンス費用を抑えることができ、安定的に発電を行うことができます。

また、ほとんどの発電機のローターの高さが20m未満になっているのに対して30mのタワー認証を取得しています。

風量は設置の高さが高くなるほど風が強くなっていきますので10m高いところに設置することができれば年間平均風速が0.8m程度変わってきます。(場所によります)

ただし、機器の発電量は少し低めになっています。

コストの面でみると機器は構造がシンプルなため比較的安価なのですが、鉄塔部分がほかの発電機に比べると強固になっているため費用が掛かってしまいます。

また、鉄塔を強固にするにあたり基礎部分も強く作る必要があるため、工事費用も高くなってしまうことがあります。

設置件数はまだまだ少なく、設備認定もそこまで入れられていないと聞いています。



WL5000

非常に特徴のある形をしている風力発電機で、以前から興味があり何度かメーカーに問い合わせをしたことがある発電機です。

もともとFIT対応ではなく自家消費用として販売を行っていて、NK認証などの取得は考えられていないとのことでしたが、販売店と提携して今後全国的に広く販売していくみたいです。

正直未知数な点はありますが、一番の特徴は風量を1.4倍程度まで増やしてくれる仕組みです。
風レンズ風車という名前が伝えているようにレンズといわれる部分がレンズの外と中に圧力差を生み出し、風量を加速させることができます。

そのため一般的には風量が少ないとされる住宅街などでも設置して売電することができます。
住宅街で設置する際に気を付けたい騒音もレンズのおかげで抑えることができ、市街地対応型の風車といえます。

まだ、連携実績がないため全く分からないのが現状ですが非常に面白い機器として要注目です。

なお、コストに関しても比較的抑えられており、20kWでの設置までの費用は2500万円程度でと聞いています。

GHRE19.8

Winpowerという名前のほうがもしかしたら有名な発電機です。
生産国は中国で日本国内にはまだあまり設置されていない機器です。

一番の特徴は40kW程度の発電機を小型風力にして使っている点です、過積載率はNK認証が取れている商品の中で一番高い発電機です。

そのため、発電量や売電収入が高くなりやすく分譲販売を行っている会社に受け入れられて、設備認定が多く入れられています。

発電性能は記載した通り非常に高いのですが仕様をそのまま鵜呑みにできない点が数多くあります。

これは他の機器にも言えるのですがメーカーの資料に載っているデータはあくまでずっと風が吹くことが前提となっています。

当然ずっと風が吹いていることはないのであくまでシミュレーションはそれらを平均した状態でさらにロス分を計算して算出します。

これは太陽光発電も同じですが実発電が仮に同じ数字だったとしても、メーカーによってシミュレーション数値は大きく異なります。

これはメーカーごとにロス値をどのように考えるのかなのですが、このメーカーともう一つのメーカーはあまりにもロスを見なさ過ぎてほかのメーカーと比べて頭が一つか二つくらいとびぬけています。

発電機が一番大きいのは理解ができるのですが、少し机上の空論の数値が掲載されている感じがあります。

発電量が高いからといって容易に飛びついてはいけない機器だと考えています。
※詳細は今後も調査していきます

HY19.7

HY19.7はHYエネルギーという中国資本の会社が販売している発電機です。
特徴は高い発電能力でNK認証が取得されており、Winpowerに非常に近いスペックです。

認知度はそこまで高くなく、設備認定もあまり取得されていないメーカーです。

実発電がしっかりと計測ができて、シミュレーションで出されている数値通りの発電ができるのであれば面白い発電機だと思います。

Zephyr9000

Zephyr9000はゼファー株式会社がイギリスのエヴァンスとOEM契約を結び製造している機器で小型風力発電機の中では最古参といえる存在です。

NK認証の1号・2号ともにゼファー社が取得しています。
※9000は2号の方です

小型風力の認知度も非常に高いのですが小型風力発電の中でも小型の風力発電機しか販売していないためFITを使った小型風力発電事業の中では出遅れてしまっているメーカーと考えています。

しかし、長年の日本国内の実績がありますので、机上の空論ではなくしっかりとしたデータや実績をもとに発電事業のサポートをしてもらうことができます。

とはいえ発電量がほかのメーカーに比べると低いため積極的な導入は難しいと思います。

大きな鉄柱を立てることが難しいところであれば比較的設置に向いていると思います。



Windera S

Windera Sはenneraというスペインの会社が販売している発電機でNK認証が取れている機器の中ではかなり発電量が低い発電機といえます。

発電量は低いのですが定格出力5kW未満の発電機の中では発電量は多いほうなので、10kW以上の発電機の設置が難しい地域であれば設置に向いているといえます。

メーカーが実発電量の公開を行っており青森県に設置された発電機4基の合計発電量が掲載されています。
2015年10月から2016年9月までの4基の総発電量が26,938kWとなり、売電収入は1,599,939円(税込み)となります。
※4基なので12.8kWとなります

設置コストから考えると10年程度での回収が可能といえます。

AH-10kW

POWRWAY JAPANという会社が販売を行っているのですが生産国は記載されていませんでした。

この会社が中国との流通にメインに行っているため生産国も中国であると思われます。
タワーの高さは2つあり11mタイプと24mタイプのものがあります。

商品の特徴はそこまでありませんがメーカーが融資に対してサポートしてくれるというの売りにしています。

ただし、あまり特徴がありませんのでコストが抑えられていないと選定は難しいと思います。

SWP-19.8kW

SWP-19.8kWはデンマークに本社を置くリッドウインドパワー社が製造している小型発電機です。

国内での実績はまだほとんどありませんがデンマークでは300基以上の設置が行われており、総発電時間も2,600,000時間を超えております。

今回の展示会でSWP-19.8kWを掲載しているところが比較的多くこれからの風力発電事業を支えるメーカーになる可能性が感じられました。

ただし、まだNK認証は取得できておらず完全にこれからの発電機です。

パンフレットに掲載されている発電量は比較的信憑性が高いと聞いています。

ただし、価格がまだ定まっていないため事業採算性がどの程度取れるかはこれからの検討次第だと思います。

KW6

KW6はアイルランドに本社を置くKingspan社製の発電機です。

ほとんどの発電機が発電機の前から風を受けて発電するの(アップウインド)に対して風を後ろから受けるダウンウインドという方式をとっていることでピークカットが起こらないように設計されています。

パンフレット上は耐風速70mと記載されていますが日本ではそこまでの風が吹くことはほとんどありませんので日本の地形にはあっていないと考えます。

発電量もあまり高くないため残念ながら設置の機会は少ないと思われます。

Vivtory20

Victory20はイタリアが本社のTzzi Green社製の発電機になります。

資料では最も発電量が多い発電機となっています。

日本での発電実績はまだなく資料通りの発電ができるのであれば面白い機器だと思います。

ただし、すべての発電機にいえることですがヨーロッパ系の発電機は輸送コストが高く費用が高くなることが多いため事業採算性が取れないことが多いです。

日本国内に多くの発電機が入ってこれば輸送コストも下がり商品価格が下がってくると思います。

まとめ

全12機種を簡単にご紹介させていただきました。
まだまだ、伝えたいことはありますが気になる機器がありましたらお気軽にお問合せいただければと思います。

風力発電はまだ、これからの事業ですのでお気軽にご相談いただければと思います。



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